高めあう 知の伝統

市川こども囲碁道場

☆反省と自己評価

こんにちは!三村智保です。

 

囲碁の練習法のひとつに「検討」があります。

自分が打った碁を振り返ってミスを確認し、どう打てば良かったのかを考えたり、先生に指摘してもらったりします。

 

非常に大事な練習です。特にプロを目指す子には、これなしで到達することは無いと言って良いです。

 

そもそも、対局が終わった後に自分が打った手順を思い出せなければ、検討は出来ません。初段くらいの子には難しいでしょう。

 

パソコン対局なら棋譜が自動記録されるので、検討がしやすいです。

ただ手順を再生することが出来ても「それを自分が打った記憶がない」ということもよくあります。

 

そんな高度な上達法でもある検討ですが、する時の心構えが肝心です。

 

目的は、自分のミスをみとめて理解し、上達につなげることです。

失敗したことをプラスに変えるのです。

 

ただその時「自己評価を下げない」ことに気をつけて下さい。

 

「こんなミスをしてしまうなんて、自分は駄目だ。」

こっちに行きがちです。真面目に取り組んでいる子ほど、そうなりやすい。

 

一局囲碁を打てば、間違えが色々出てしまう。これは当たり前なのですから。私もしょっちょうです。

 

「よし、この間違いは、もうしない。自分はひとつ学んだ」

こう思えば良いのです。

 

誰しも負けた後には気分が滅入ります。まずはじめは、勝った碁の検討をするのが良いでしょう。

勝った碁を振り返るのは誰でも気分が良い。しかしその途中には、本当は自分のミスがあったはずです。ピンチだった場面もあったはずです。

 

ここを振り返ると勉強しやすいでしょう。

その次に、負けた碁から冷静に学べる様に練習する。そのために

 

「ミスをして、見損じをするけれど、自分は駄目な人ではない。」

「また一歩囲碁の神に近づいたぞ!」これくらいで良いのです。

 

発明王エジソンは、電球を作る時に、何の材料を使えば上手くいくか、ものすごい数の実験をしたそうです。

5千回を越えた時には、馬鹿なことをしていると周りに言われました。

「何言ってるんだ、自分はうまくいかない方法を5千回も発見したんだ。これは成功なんだ。」

 

すごい前向き思考ですね。

囲碁も、失敗が多いほど学べます。積極的に打ちたい手を打ちましょう。

 

そして、自分の下手なところを認めて、修正する。

痛い敗戦にもヘコまず、むしろ栄養にして、夢へ向かってどんどん進む。

 

これが出来る人は少ないです。生徒の中にも、棋士の中にも。

それだけに、出来る人はかなりの所までいけると思います。

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