こんにちは!三村智保です。
囲碁の練習法のひとつに「検討」があります。
自分が打った碁を振り返ってミスを確認し、どう打てば良かったのかを考えたり、先生に指摘してもらったりします。
非常に大事な練習です。特にプロを目指す子には、これなしで到達することは無いと言って良いです。
そもそも、対局が終わった後に自分が打った手順を思い出せなければ、検討は出来ません。初段くらいの子には難しいでしょう。
パソコン対局なら棋譜が自動記録されるので、検討がしやすいです。
ただ手順を再生することが出来ても「それを自分が打った記憶がない」ということもよくあります。
そんな高度な上達法でもある検討ですが、する時の心構えが肝心です。
目的は、自分のミスをみとめて理解し、上達につなげることです。
失敗したことをプラスに変えるのです。
ただその時「自己評価を下げない」ことに気をつけて下さい。
「こんなミスをしてしまうなんて、自分は駄目だ。」
こっちに行きがちです。真面目に取り組んでいる子ほど、そうなりやすい。
一局囲碁を打てば、間違えが色々出てしまう。これは当たり前なのですから。私もしょっちょうです。
「よし、この間違いは、もうしない。自分はひとつ学んだ」
こう思えば良いのです。
誰しも負けた後には気分が滅入ります。まずはじめは、勝った碁の検討をするのが良いでしょう。
勝った碁を振り返るのは誰でも気分が良い。しかしその途中には、本当は自分のミスがあったはずです。ピンチだった場面もあったはずです。
ここを振り返ると勉強しやすいでしょう。
その次に、負けた碁から冷静に学べる様に練習する。そのために
「ミスをして、見損じをするけれど、自分は駄目な人ではない。」
「また一歩囲碁の神に近づいたぞ!」これくらいで良いのです。
発明王エジソンは、電球を作る時に、何の材料を使えば上手くいくか、ものすごい数の実験をしたそうです。
5千回を越えた時には、馬鹿なことをしていると周りに言われました。
「何言ってるんだ、自分はうまくいかない方法を5千回も発見したんだ。これは成功なんだ。」
すごい前向き思考ですね。
囲碁も、失敗が多いほど学べます。積極的に打ちたい手を打ちましょう。
そして、自分の下手なところを認めて、修正する。
痛い敗戦にもヘコまず、むしろ栄養にして、夢へ向かってどんどん進む。
これが出来る人は少ないです。生徒の中にも、棋士の中にも。
それだけに、出来る人はかなりの所までいけると思います。