こんにちは三村智保です。
囲碁の強さを表す、段と級についての話をします。
大まかにみて、ルールが分かるようになったら30級です。
そこから29級、28級と数がへるごとに強くなります。
1級まで来たら、次は「初段」です。そして二段、三段と今度は数が増えるごとに強くなります。
同じ級、段の時は「互先(たがいせん)」といって、ニギリで黒白を決め、白がコミ(6目半)をもらいます。対等な対局になります。
1級差がある対局の場合は「先(せん)」のハンデがつきます。棋力が下の方が黒をもち、コミなしです。
2級差があれば「2子」。黒石を2つ置いて、白から打ちます。3級差なら3子、4級差なら4子です。これは段の人も同じです。
そして「9子」くらいまでが、勝負を楽しめる差と言えるでしょう。
道場では一般の段級制度に加えて「ランク」で細かく分けています。
道場の入門レッスン6回を終えた時点では、個人差はありますが大体「ランク100」ではじめます。ランク差によってハンデが決まります。
3連勝したらランクUP(^o^) 3連敗したらランクdown(T_T) です。
囲碁の棋力アップは時間がかかりますから、細かく分けて上がり下がりの結果が出る方が、子供たちも張り合いがあって楽しいですよね。
ランクが上がれば相対した級が決まります。そして、初段相当の(ランク16)になった時「試験碁」を行います。
上田先生や河野先生が打って、プロの目で判定します。必ずしも勝たなくてはいけないというわけではありません。碁の内容をみます。
これは「棋譜並べ」と「問題集」の課題も相応にクリアしている必要があります。そして普段の練習態度も考えて決まります。
あくまで道場内の段位ですので、合格しても「免状」がもらえる訳ではありませんが、この試験に受からないと、いくら仲間に勝っていても段位は上がりません。
実は囲碁の段級位は、場所によって結構、差があったりします。
厳しいところの初段と、甘い所の三段がいい勝負だったりする事が多くあるのです。
市川道場では、プロに3子で良い勝負ができれば「六段」という基準にしています。
昔から、段位というものは時間と共にインフレが進み易いもので、仕方ない面はありますが
5子で勝てない「六段」も世の中には沢山いて「強い六段」と「弱い六段」がバッタリ出会って打つ事になったら結構困ることになります。
出来るだけ統一できるように努力していきたいと思ってます。
生徒たちにも、甘い設定で段位をつけてしまうと、大会に出た時にハンデが厳しくて全く勝てない、という事になります。
それで大会のときだけ、段級を下げて参加させる所もあります。
でもそれは子供たちに嘘を教える事になります。
教室の差だけではなく、地方と東京の段は違うとか、千葉と東京でも少し差があるとか、本当によくあることなので注意が必要です。
そういう事がないように、道場では厳しめに審査していますので、どこに行っても恥ずかしくない段だと保証します。
また、段位を認定する大会の中では、非常に甘い段級の認定状を発行しているところがありますので、良い段位をもらっても鵜呑みにしないようにしましょう。
ところで、段はいくつまであるのでしょうか?
平日に来ている「道場生」には、プロ講師に2子や先で打てる強さの生徒がいます。
プロに先なら八段となるでしょう。アマチュアの段位は八段が最高ということになっています。
道場では30級から八段まで、幅広いレベルの子供たちが一緒に学んでいます。
それぞれ一歩ずつ上を目指して練習している事は同じです。
ちなみに普通の段(アマチュアの段)とプロの段は全く違います。
道場の「八段」になったとしても、プロの初段の方が強いです。
プロは初段から九段までありますが、8子置く差があるわけではありません。プロは初段でも九段でも対等で、互先で打ちます。
プロの段位は歴の長さや過去の実績を表す意味合いが強く、必ずしも棋力差を表すものでは無いことも、豆知識としておさえておきましょう。