こんにちは!三村智保です。
囲碁を打つ子なら誰でも、勝てなくて悩む時期があると思います。
道場の生徒で1番気を使うのは、覚えたての子、入会直後の子供です。
なかなか勝てない。連戦連敗だったりする事が多いのです。
そこから、勝ったり負けたりで楽しく囲碁を打てるようになるまで、しばらく時間が必要だったりします。
もう少し強くなってからも、負けが続く時があります。練習を熱心にしている子でも、そうなる時が必ずあります。
高段者になっても、院生になっても、プロ棋士になっても、これを自分でコントロールする事は難しいです。
たぶん原因は共通しています。
もちろん技術的な問題もあるわけですが、あまりに偏っている場合、それは不安によるものです。
不安になると、悪い結果を怖がると、囲碁は弱くなるのです。
囲碁は相手と実力差がある場合でも、置石というハンデをつけて対等に勝負ができますが
充分なハンデをもらっているのにも関わらず、級が下の子が負けることが多いです。
「相手は自分より強い」という気持ちから、どんどん弱気な手を打ってしまいます。それで実力以下の力しか出せなくなるのです。
練習をしているのに負け続けている、という時は「気持ちの問題」で負けている可能性があります。
いきなり実力を発揮できる子と、ちょっとずつ自信をつけていく子がいるのです。
ちなみに私自身も後者だと思っています。怖がりですが、それは決してマイナス面とは言えません。
子供達が囲碁を打つ時、精神状態、感情がプレイ内容に影響します。
僕らプロ棋士も、勝負に勝つために前向きな気持ちをキープする様に努力していますが、うまく出来ない時だってあります。
子供達は小さな成功体験の積み重ねで、自信をつけていきます。
自信を無くして勝てない時でも、技術は伸びてるという事があるのです。
長い目で暖かく見守る事が大切だと思っています。